コーヒーの産地はそんなに未開の地ではない

コーヒー生産国というと、皆さんはどのような様子を思い浮かべるでしょうか。

電気もないような未開のジャングルに人々が分け入っていって茂みに実るコーヒーチェリーをかき集め、人々がそれらを麻袋に入れては肩に担いで運んでいく・・・

なーんてことはほとんどありません( ̄▽ ̄)。

品質の高いコーヒーの産地の多くは標高の高い山の上にありますから、もちろん街なかのようにはいきませんが、例えば日本にあるみかんやリンゴの農園とあまり変わらない様子を見ることが出来ます。

計画的にコーヒーの樹が植えられた畑に、様子を見ながら肥料を与えたり、害虫が出るようなら天敵となるような虫を放したりといった対抗策を取りますし、苗木を計画的に育てて将来の収穫量拡大やハリケーンなどの被害に備えたりしています。

日本の園芸店でよく見るような、ビニールのポッドで苗木が育てられています

上の写真は、以前行ったエルサルバドルの農園で育てられている苗木です。苗床で発芽させた苗を、成長に合わせて逐次適切なポッドに移し替えて育てていきます。
上の写真の苗木は日本の園芸店でよく見かけるビニールのポッドに入れられていますよね。

苗木その2
少し成長して斜面に移し替えられた苗木
こちらの写真では苗木はもう少し成長し、大きめのポッドに移し替えられて育てられています。
天井に寒冷紗がかけられているのが見えます。コーヒーの樹は強い日差しが苦手なため、太陽光を和らげるために天幕で調整しているわけです。

このようにしてある程度の大きさまで育てられたコーヒーの樹は、収穫しやすいように間隔を開けて植えられ、樹の高さ等も人の手が届く高さに適宜伐採して調整されます。

収穫量の多い農園には自前の精選設備を持つものもありますし、精選できない農園でも車の通れる道路がありますからトラックに積んでその日のうちに共同の精選工場などに運び、処理されています。

もちろん山奥の秘境のような場所に徒歩で数時間かけないと行けないような農園もありますが、そのような場所の農園は当然ながら輸送も人力に頼らざるを得ず、また効率的な農園運営も出来ないため、年によって生産量や品質にばらつきが出たり、そもそも精選するまでに品質が落ちてしまったりしてなかなか安定的に高品質なコーヒーを作り続けることは出来ません。

皆さんが毎年あまり変わらない品質で飲み続けることが出来る名前のある農園は、大変近代的な農業を行い、優れた栽培技術で高品質なコーヒーを作り続けているわけです。

コーヒーが農産物であることをお分かりいただけるような一面です。